携帯電話「ひとり1台」時代の礎を築いた、PHSという革新的存在

スマートフォン全盛の現在、医療現場などを除いて使われなくなったPHS。その歴史について、20世紀研究家の星野正子さんが解説します。


PHS登場、基本料金は「ポケベル並み」の衝撃

 それでも、端末価格は8万~15万円とけっこう高額。通話料も3分で190~260円(市内)と、おちおち長電話もできない価格でした。結局、

「携帯電話なんて、ビジネス目的の人が持つものだよね」

と、多くの人は自宅の電話でおしゃべりし、全盛期のコギャルたちはポケベルで連絡を取り合っていました。

 そこに、ひとつのニュースが流れ始めます。端末料金が携帯電話の半額以下で、通話料は公衆電話並みの新たな携帯電話ができるらしい……と。

 その名は「パーソナルハンディホン」。1993(平成5)年10月からNTTなどが札幌市内で実験を行い、実用化に向けた準備が始まっていました。

千代田区の秋葉原電気街で行われたPHS電話のキャンペーン。1995年10月撮影(画像:時事)

 まだサービスが開始されていない時期から、この新たな携帯電話は注目されました。というのも基本料金はポケベル並みの3000~5000円で、市内通話料は3分で30~50円。音声も携帯電話よりクリアで、当時は携帯電話の電波が届かなかった地下街などでも使えるなどなど、優れた電話であるという情報があちこちで話題になったのです。

 その新たな通信端末話は当初パーソナルハンディフォンを略して「PHP」と呼ばれていましたが、その後、「パーソナルハンディフォンシステム」を略した「PHS」の名前で1995年7月からNTTパーソナルとDDIポケットが、少し遅れて10月からアステル東京がサービスを開始します。

 ところが前年からの盛り上がりに比べて、一般ユーザーは思ったよりも冷ややかでした。

「走ると通話が切れる」というイメージ


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