開放感だけじゃない? 野外の「シネマイベント」、近年人気の理由とは

さまざまな場所を使った映画上映イベントの近年人気が高まりつつあります。そんなイベントの持つ可能性について、文殊リサーチワークス・リサーチャー&プランナーの中村圭さんが解説します。


映画上映 × ワークショップ

 ねぶくろシネマはそのほかにも、廃校や道の駅、クリケット場、キャンプ場、商業施設の屋上を映画館に変えています。また、ハンモックで寝そべりながら鑑賞するユニークなイベントなどもあります。

 残念ながら新型コロナウイルスにより中止となりましたが、2020年2月に開催予定だった「大手町発散シネマ」は国際会議や企業向けセミナーが行われる「大手町プレイスカンファレンスセンター」(千代田区大手町)が一夜限りの映画館になる予定でした。

「大手町発散シネマ」で開催予定だった「暗闇発散キックボクササイズ」のイメージ(画像:合同会社パッチワークス)

「ボヘミアン・ラプソディ」の応援上映に加え、ヨガやキックボクササイズ、ちゃぶ台返しなどのワークショップが開催され、オフィスワーカーのストレス発散がテーマとなっていました。

 立地、内容ともに興味深いものであり、今後の再開を期待したいところです。

全国さまざまな場所で開催

 ねぶくろシネマ以外にも、さまざまな場所で野外イベントが増えています。

「焚き火とコーヒーと野外映画祭」は、鹿児島県の廃校を利用した施設の屋外にスクリーンを設置し、たき火を囲んでコーヒーを飲みながら映画を観賞できるイベントです。映画以外にも、たき火に関係したワークショップを開催しています。

「ZOO CAMP」は日本平動物園(静岡県静岡市)のお泊まりイベントの一環で、日中は音楽イベントやマルシェ(市場)、夜は動物関連の映画を上映しました。

「OPENAIR CINEMA研究会」は古民家の庭にスクリーンを設置し、縁側から映画を観賞。イベント当日会場である山中湖交流プラザきらら(山梨県山中湖村)内に設置されたレストランでは、上映作品にちなんだフランス料理が提供されました。

「うみぞら映画祭」は淡路島の海の上に大型クレーンで巨大スクリーンをつるし、砂浜から映画を観賞するイベントで、主に淡路島が舞台の作品や海が舞台の作品を上映。

「高架下シネマ」はJR中央線高架下の商業施設「nonowa」内で開催した野外イベントです。武蔵境駅「モンスター・ホテル」、武蔵小金井駅「ペット」、東小金井駅「スパイダーマン:スパイダーバース」と高架下の三か所で上映しました。

「AIRPORT CINEMA in 美唄」は北海道美唄市の農道離着陸場「美唄スカイパーク」の滑走路にスクリーンを設置し、開放感のあるイベントを実施。

「種子島宇宙映画祭」は種子島宇宙センター(鹿児島県南種子町)敷地内の広場にスクリーンを設置し、宇宙にちなんで「スター・ウォーズ エピソード4/新たなる希望」「スター・ウォーズ エピソード3/シスの復讐」を上映。ワークショップやヨガ教室、飲食ブースも出店しました。

過去の「博物館で野外シネマ」開催の様子(画像:東京国立博物館)

「博物館で野外シネマ」は東京国立博物館本館前にスクリーンを設置、印象的な空間の中で1,000席程度の座席と芝生に座っての映画観賞。会場内にはキッチンカーやクラフトビアバーも出店。2018年は5000人以上を集客しています。

映画鑑賞だけが目的ではない


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