新型コロナ拡大で、若者が新たな感染者を生み出し続けてしまうワケ

とどまるところを知らない新型コロナの感染拡大ですが、最近は20~30代の感染者が増加しています。その背景を教育ジャーナリストの中山まち子さんが解説します。


「自分たちは大丈夫」という誤り

 なぜ、感染者は若者の間で増加してしまったのでしょうか。

閑散とした都内のイメージ(画像:ULM編集部)

 多くの大学は2月に卒業式の中止を決定し、大勢の学生が集まらないよう配慮してきました。しかし、大学側が卒業旅行や送別会などを自粛するよう強く訴えても、実際の強制力はなく、学生個人の判断や良識に任される状態が続いていました。

「せっかくの卒業旅行を中止したくない」「感染しても自分は軽症で済む」といった甘い考えが結局、感染拡大の引き金になったのです。

 また、国内のニュースで20~30代の重症患者が取り上げられることはほぼなく、そうした状況が若年層の自粛機運を高めなかったとも考えられます。

 厄介なことに新型コロナウイルスは無症状や軽症も多く、自分自身が感染者を増やしているという意識が身に付かない面もあります。このような状況が続けば、感染は終息しません。

「コロナ疎開」は危険を伴う

 こうした点を考慮し、都内のほとんどの大学は学校再開の時期を大幅に遅らせています。

 早稲田大学(新宿区戸塚町)では4月21日(火)までキャンパスを立ち入り禁止にしたり、春学期の授業を原則オンラインで行ったりすることを発表しました。慶応義塾大学(港区三田)も同様に、キャンパスの立ち入りを5月6日(水)まで禁止し、大学構内のクラスター発生を阻止しようと取り組んでいます。

早稲田大学の外観(画像:写真AC)

 大学の授業がオンラインになれば地方の実家でも受講でき、営業自粛でアルバイトの出勤も激減していることも追い風となって、学生が都内に居続ける必要性は特段ありません。

 しかし都内を離れて地方の実家に戻る、いわゆる「コロナ疎開」は大変危険を伴う行動です。都会よりも横のつながりが強い地方は、帰省者が万が一感染を広めた場合、どこで感染者が出たのかなど、個人情報があっという間に広がってしまいます。

 地元で「あの家はコロナが出た」と後ろ指をさされ、家族全員が窮地に立たされるかもしれません。また、SNS上で身元が流される可能性もあります。

 そしてなにより危惧されるのは、実家に住む両親や祖父母に感染させてしまう恐れがあることです。都内と異なり、地方は集中治療室(ICU)の数が限られています。大切な家族が重症化して、一生後悔する事態を招くかもしれないのです。

 また、同じように実家に戻っている旧友と連絡を取り、「ちょっと遊ぼう」という話が出るかもしれません。

 このようなことからも、感染拡大が続く中、あらゆる事態を想定して都道府県を安易にまたぐ移動を自重すべきです。

自らをいかに律するか


【500人に聞きました】新型コロナ流行で、逆に「人生にプラス」になったことは何?

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