【前編】新型コロナ禍の首相会見 「記者クラブ」は正しく機能しているのか

新型コロナウイルス感染拡大により、頻繁に目にするようになった安倍首相による記者会見。そもそも官邸での首相会見とはどのようなものなのか、官邸取材の長いフリーランスライター小川裕夫さんがリポートします。


事前に用意した原稿を読み上げる「首相発言」

 多忙を極める一国の首相ですから、毎日のように記者会見を開くわけにはいきません。それでも「囲み取材」という簡易な場で政策方針を述べることもあります。

 ただし、囲み取材は会見ではなく、一方的に首相側の主張を伝える場です。質問なども可能ではありますが、短時間ゆえに記者からの質問は大幅に制限されます。

 そのため、時間を要する説明、込み入った政策に関しては記者会見という正式な場を設けて説明する必要があるのです。

 官邸で開催される首相の記者会見は、明文化されてはいないものの、長い慣習のなかではぐくまれたルールがいくつかあります。明文化されていないこと、そうしたルールが一般的に表に出ることがない、セキュリティー上の問題から出してはいけないこともあるため、新聞やテレビの報道を通してもその内情の全てをうかがい知ることはできません。

 そうした謎めいた部分が多いのですが、ここで簡単に首相会見のルールを説明していきます。

2020年4月7日に開かれた、官邸大ホールでの首相会見。左手は、スチール・ムービーのカメラマンの一団(画像:小川裕夫)

 首相会見のルールは、あくまでも通常時の内容で、TPOに合わせて細かな変化はあります。また、首相や官房長官、官邸の都合などによってもかすかな変化はあります。それでも、大筋のルールを知っておくことで、官邸会見を見る目は大きく変わることでしょう。首相会見の見方が変われば、首相の言動にも関心が高まり、それが政策への興味にもつながるはずです。

 官邸での首相会見は、まず冒頭に安倍晋三首相からの「発言」があります。これは、おおよそ20分から30分間程度の内容で、政府が直面している政策課題、そのために何が必要なのか? どういった取り組みをしているのかを伝えます。

 首相の発言は、事前に用意された原稿があるので、それを首相が読み上げる形式が取られています。

 首相の「発言」後、記者たちの質問に移ります。

会見の流れをリードする「幹事社」の役割


【画像】新宿からヒトが消えた日 「緊急事態宣言」翌日の新宿を歩く

画像ギャラリー

/wp-content/uploads/2020/04/200409_abe1_05-150x150.jpg
/wp-content/uploads/2020/04/200409_abe1_06-150x150.jpg
/wp-content/uploads/2020/04/200409_abe1_07-150x150.jpg
/wp-content/uploads/2020/04/200409_abe1_08-150x150.jpg
/wp-content/uploads/2020/04/200409_abe1_09-150x150.jpg
/wp-content/uploads/2020/04/200409_abe1_10-150x150.jpg
/wp-content/uploads/2020/04/200409_abe1_11-150x150.jpg
/wp-content/uploads/2020/04/200409_abe1_01-150x150.jpg
/wp-content/uploads/2020/04/200409_abe1_02-150x150.jpg
/wp-content/uploads/2020/04/200409_abe1_03-150x150.jpg
/wp-content/uploads/2020/04/200409_abe1_04-150x150.jpg

New Article

新着記事

Weekly Ranking

ランキング

  • 知る!
    TOKYO
  • お出かけ
  • ライフ
  • オリジナル
    漫画