慶応にあって、早稲田と上智にない「医学部」 いったいなぜ?

難関私立大学として知られる早稲田大学、慶応義塾大学、上智大学。その中で医学部があるのは慶応義塾大学だけです。いったいなぜでしょうか。教育ジャーナリストの中山まち子さんが解説します。


1970年代にあった医学部ラッシュ

 一方、早稲田大学(1902年に大学部と専門部を新設し、東京専門学校から改称)では1906(明治39)年、大隈重信が会長を務めてい東亜同仁会(アジア地域の医療と伝染病予防に貢献する民間組織)が大学敷地内に東京同仁医薬学校を立ち上げたものの、こちらも慶応義塾医学所と同様、経営難で閉校しています。

 時はたち、1970年代は医師不足や大学進学率の上昇により、医学部の新設が相次ぎました。しかし早稲田大学は、医学部設置までに至りませんでした。

早稲田大学の外観(画像:写真AC)

 1970年代は首都圏や大都市圏だけでなく、地方各地でも医学部設立のラッシュはありましたが、1979(昭和54)年の琉球大学(沖縄県西原町)以降は長きにわたって新設は行われていません。しかし近年、状況は変化しています。

 2010年代に入り、東日本大震災で地域医療が壊滅的になった東北の復興支援も兼ねて、東北薬科大学(現・東北医科薬科大学。宮城県仙台市)は2016年4月、医学部を新設。また2017年には、国際医療福祉大学(栃木県大田原市)が成田キャンパスに医学部を新設しました。

 医学部新設のハードルは極めて高いことに変わりありませんが、両大学は薬科や医療系に特化した大学だったことから、新設という難題をクリアするに至ったと考えられます。そのことからも、これらのような専門学部がない大学が医学部を作るのは、極めて困難な道だと言えます。

聖マリアンナ医科大学と提携する上智大

 上智大学は、神学部など文系学部を主体とした大学としてスタート。そのため、理工学部の開設も1962(昭和37)年と、医学部と距離をおいた運営を行ってきました。

上智大学の外観(画像:(C)Google)

 しかし2010年代に入り、医療系学科を合併したり医科大学と提携したりするなど活発な動きをみせています。2011年、カトリック系の聖母大学(2014年閉校)などを運営する学校法人聖母学園を吸収合併し、総合人間科学部に看護学科を開設しています。

 また、2014年には聖マリアンナ医科大学(川崎市)と大学間交流の包括協定を締結するなど、医学部とのつながりを強化しています。一連の流れから、上智大学も医学部新設に興味を示しているのは明らかです。

東京都内での施設増幅や付属病院の敷地取得は難しい


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