神保町から世界へ 1988年「週刊少年ジャンプ」驚異の500万部超えを振り返る

1980年代、少年たちのバイブル的存在だった「週刊少年ジャンプ」。その歴史について、ルポライターの昼間たかしさんが解説します。


25万部発行で「トントン」だった当初

 ところが、ふたを開けてみると「アンパンと同じスピードで売れた(「読売新聞」1988年8月1日付夕刊)」のです。返品率は3.8%とほぼ完売。こうなると勢いは止まりません。1988(昭和63)年初頭には「年内にも500万部を突破するのではないか」とうわさされました。

 この当時、漫画雑誌以外でもっとも売れていたのは写真週刊誌「FOCUS」の最大200万部。雑誌で500万部というのは前人未到でした。当時の毎日新聞の発行部数を超えており、雑誌としては考えられない数値だったのです。

 その予測が現実になったのは、1988年12月19日に発売された新春合併号のこと。出版の歴史上初めての出来事に、朝日新聞は12月17日付から「コミック疾走」のタイトルで短期連載をスタートするほどでした。

漫画雑誌のイメージ(画像:写真AC)

 それでは、週刊少年ジャンプが独走した理由はなんだったのでしょうか――。

 1968(昭和43)年の創刊時、週刊少年ジャンプの部数はわずか10万5000部でした。既にライバル誌の「週刊少年サンデー」「週刊少年マガジン」が100万部を突破していたのに対して、集英社は完全に後れをとっていました。

 創刊当初の原価計算では、25万部発行・実売80%でようやく「トントン」になる計算だったので、最初は赤字スタートでした。おまけに週刊少年サンデーや週刊少年マガジンが定価70円だったのに対し、定価は90円。価格も高い上に、印刷したものが全て売れても赤字というとてつもなく厳しいスタートだったのです。

キーワードは「友情・努力・勝利」


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