東京で見る「夜桜のライトアップ」がとても幻想的な理由

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東京で見る「夜桜のライトアップ」がとても幻想的な理由

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中村勇太

日本夜景オフィス代表

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多くの人を魅了する大都市の夜景――。そんな中でもこの時期限定で見られる夜景が、桜のライトアップです。その魅力について、日本夜景オフィス代表の中村勇太さんが解説します。

桜のライトアップの魅力とは

 春の風物詩である桜は、東京の街を華やかに染め、街歩きを一層楽しませてくれます。また季節ものゆえの特別感もあり、日本人のみならず外国人まで魅了する存在となっています。

 昼間の鑑賞はもちろんですが、より人々を引きつけるのが夜のライトアップです。例年、多数のスポットでイベントが実施されています。今回は、東京都心の桜のライトアップの魅力に迫ります。

都内の桜のライトアップ風景(画像:中村勇太)



 東京の夜景が大きく変化するタイミングは、年に2回あります。ひとつはクリスマスシーズン、もうひとつは春の桜シーズンです。

 いずれも東京の夜景をよりきらびやかにしてくれますが、それぞれ特徴があります。

 クリスマスシーズンはイルミネーションがさまざまなカラーの電飾で街を彩り、圧倒的な光量で東京の夜景をより色鮮やかに、そしてゴージャスにしてくれます。

 一方、桜のライトアップは電球そのものを見るものではなく、間接照明で構成されることもあり柔らかな明かりで、すっきりと美しく見せる都市夜景のアクセントとなります。

 普段のやや堅い都市夜景のイメージをひっくり返すような光景で、「わぁ!」とつい口にするような幻想的な美しさが感じられます。

 人々が桜のライトアップに引きつけられる理由のひとつに、昼間とのギャップがあります。これは「工場夜景」の魅力に近く、大きく変化する分心も引き寄せられます。そこに、季節的な特別感も加わり感動がより大きくなります。

都心ならではの夜景の特徴

 また東京の桜のライトアップが持つ最大の特徴と言えば、都会と桜のライトアップの見事な融合です。

都内の桜のライトアップ風景(画像:中村勇太)



 近代的な超高層ビルやタワーと桜のライトアップは非対称的で、一見ミスマッチのようにも思えますが、これが意外にもマッチし、それらが交じり合うと「非日常感」が一層高まり、引きつけられます。

 見方にもよりますが、都市夜景としての東京の夜景は、アジアの大都市の夜景と近いように見えるカットも多くなっています。しかしそこに桜のライトアップが加わると、他国にはない上品で柔らかながらも、迫力があり、見応えあふれる都市夜景を見せてくれるのです。

 これは東京都心ならではの夜景の特徴で、東京で桜のライトアップを鑑賞する大きなメリットです。地方の桜スポットではなかなか感じる事ができない魅力でしょう。

デートスポットにも打ってつけ

 さらに、東京都心にある桜スポットの魅力は、アクセスがしやすいことも挙げられます。

 隅田公園(墨田区向島)や毛利庭園(港区六本木)、東京ミッドタウン(同区赤坂)など駅から直結、もしくは徒歩すぐのスポットが多数点在しています。気軽に立ち寄ることができ、平日の仕事帰りのデートにも最適です。

 また、商業施設と桜のライトアップが隣接しているスポットも多く、桜のライトアップだけでなく、ショッピングやディナーもあわせて楽しめるスポットが多いのも東京の特徴です。

 入場料もかからないスポットがほとんどのため、学生カップルのデートスポットにも良いのではないでしょうか。また、スポット数も多く、バリエーション豊富です。数日おきに桜のライトアップを楽しみたい場合でも、訪問スポットがかぶることなく訪れることができます。

桜のライトアップの撮影プチテクニック

 美しい桜のライトアップを目の前にしたら、誰もが写真に収めるたくなるのではないでしょうか。ここでは、入門者でも活用できる桜のライトアップ撮影プチテクニックをカメラの種類別にご紹介します。

 まずは、一眼レフカメラでの撮り方について解説します。

 マニュアルモードなど詳細に設定を指定できるモードもありますが、入門者には細かい設定はカメラが決めてくれる「プログラムオート」モードをオススメします。

 構図を決めてシャッターボタンを押します。撮影したら、その場ですぐに写真を確認します。チェックポイントは、桜のブレ具合です。特に風が強い環境ではぶれやすいので、ぶれる場合はISO感度を上げましょう。ISO感度の数値は「1600」。それでもぶれる場合は「3200」へ。また、手ぶれ防止機能はオンにしておくといいでしょう。

 次に、スマホのカメラでの撮り方について解説します。おそらく、スマホのカメラで撮影したいという人がもっとも多いはずです。

スマホでライトアップを撮影するイメージ(画像:写真AC)



 スマホの機種にもよりますが、スマホカメラでの撮影はオート設定が前提となり、あまり設定についてはユーザー側が気にする必要がありません。設定はカメラ側に任せて、構図にこだわりましょう。

 ポイントは、構図全体に桜のライトアップを敷き詰めるように配置することです。ノイズレスな写真となり、見栄えはかなり良くなります。

 季節限定の夜景ですので、ぜひ見逃すことなく鑑賞して、美しい都心ならではの、桜のライトアップを写真に収めてみてはいかがでしょうか。

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