なぜ私たちはイベントに夢中になるのか? 「コロナで中止」の今こそ考えよう
2020年3月20日
ライフ新型ウイルスの感染防止のためイベント自粛が相次ぎ、街なかに閉塞感がただようなか、人気イベントプロデューサーのテリー植田さんが自身の「イベント哲学」を展開。自粛時こそイベントについて考える良いチャンスだと言います。いったいなぜでしょうか。
ブッキングすらできない状況が続く
そもそもイベントをなぜ行うのか、なぜ人は集まるのか――。
イベントと言っても幅が広いです。音楽ライブ、舞台、映画などのエンターテインメントに始まり、PRイベント、アーティスト個人のイベント、ビジネスセミナーなどたくさんあります。ちょっと「哲学」めいた話になってしまうかもしれませんが、考えていきたいと思います。

まずここ最近の私の経験を話すと、2020年3月に企画した100人以上集まるトークイベントや立食形式の食イベントが全て中止になりました。
講師として参加したセミナーは、マスクを着用して講義しました。少人数で実施されたセミナー会場は、参加者の席は離された状態で準備され、アルコール消毒液が教室入り口に用意され、手洗いを促し、換気にも注意していました。注意事項説明用の動画が作られていてセミナー前に流されていました。
講師の私と参加者の距離も保たれていました。参加者の在籍している会社から外出自粛が周知されているところが多く、参加率は低かったようです。イベント開催となった場合でも、いつもとは違う状況での実施となっていました。
3月のイベント中止にとどまらず、4月以降もキャンセルが続く可能性があります。この可能性は、もちろん私だけでなく、スポーツ、エンターテインメントに関わる全てのイベント関係者に降り注いできます。
この行き先不透明なタイミングで、キャンセルになったイベントの穴埋めはできず、さらに先の日程にイベントを入れていくブッキングもできない状況が続いています。
ついには神経性ストレスに
私事ですが、2週間ほどイベントの仕事がない状態が続いたとき、虚無感に突然襲われて、物忘れをするようになったのです。
お風呂に2回入ったり、電車の座席にお茶を忘れたと思ったら手に持っていたり、飼っている猫のごはんを続けてあげていたり、飲食店でお会計を2回していたりと。
今までにない自分に気づき、不安になり、脳神経外科に行って診断してもらいました。このときにわれに返り、異常な不安感が身体を走りました。このままイベントのできない身体になってしまうのではないかと――。

診断によると脳自体には全く異常はなく、仕事が急になくなったことからくる一時的な神経性ストレスだと診断されました。
「いつものように仕事が戻ってきたら、物忘れはなくなりますよ」
と医者から言われました。理由がわかるとホッとするものです。
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