新幹線のある風景――都内に残る「夢の超特急」のノスタルジーを訪ねて

より多くの乗客を、より早く安全に――。半世紀以上にわたって発展を続けてきた新幹線。そんな新幹線の中でも引退した車両が見られる都内のスポットについて、文筆家の広岡祐さんが紹介します。


未来を見すえた新幹線

 最後に紹介するのは、国分寺市光町に保存されている951形新幹線電車。

新幹線951形。1969(昭和44)年に2両だけ製造された試験車(画像:広岡祐)

 この地には、東海道新幹線の研究開発をすすめた国鉄の鉄道技術研究所(現・鉄道総合技術研究所)があり、光町という町名は町名改正のおり、新幹線ひかり号にちなんで誕生しました。

 国分寺市に寄贈され、鉄道総合技術研究所(鉄道総研)の正門前に建てられた複合施設「ひかりプラザ」(国分寺市光町)に展示されたこの車両は、0系新幹線に似ていますが、実物をみると先頭部が非常に長いことに気づきます。

 1972(昭和47)年の山陽新幹線岡山開業に備えて、それまで時速210㎞だった最高速度を250㎞まであげるために2両だけ製造された試験車なのでした。

発展の歴史を感じる新幹線

 この車両は強化されたモーターやブレーキのほか、アルミ合金製の軽量化された車体や気密構造などをもっています。これらの最新技術は、現在の新幹線につながるものでした。

 1972年2月、951形車両は山陽新幹線の姫路~西明石間で、当時の日本の鉄道車両としては最高の時速286kmを記録しています。

車内に飾られた速度記録・時速286㎞達成を記念するプレート。車内は新幹線の歴史をたどる資料室となっている(画像:広岡祐)

 この春に引退した700系の最高速度は時速285km。現在私たちが日々利用している後継の新幹線は300㎞を超えるスピードと、空気抵抗の減少や騒音対策をより進めた、さらに複雑な流線形のスタイルをもっています。

 より多くの乗客を、より早く安全に。日本の新幹線は半世紀以上にわたって発展を続けてきました。各地に残された保存車両をながめると、その歴史の一部を感じることができるでしょう。


【地図】知ってた? 新幹線車両が保存されている「都内施設」をチェックする

画像ギャラリー

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