歴史も難易度も別格? 都内小学校の名門「筑波大付属小」「慶応幼稚舎」をひも解く
2020年3月13日
ライフ都内の歴史ある小学校・筑波大学付属小学校と慶応義塾幼稚舎について、教育ジャーナリストの中山まち子さんが解説します。
抽選という「完全に運まかせ」なシステム
どちらの学校もブランド力抜群のため、志願者数は毎年多い状況です。筑波大学付属小学校は男女それぞれ64人の定員に、男児が2000人、女児1700人の応募が集まるなど、日本トップクラスの人気を誇っています。

ここまで人数が多いのは1次選考が抽選という、「完全に運まかせ」な受験システムが影響しているからです。保護者が思わず、「興味があるから受けてみようか」「1次に通ったらラッキー」と考えてしまうのは理解できなくもありません。
この1次選考によって男女ともに半数が脱落し、残りの半数が2次選考へとコマを進めます。3次選考では2次選考を突破した100人前後から、さらに抽選で絞り込まれます。
一方の慶応義塾幼稚舎は……
一方の慶応義塾幼稚舎は男女で定員が異なっており、男児96人に対し女児は48人と「2対1」の比率となっています。

これには、女児が男児よりも精神年齢が高いという考えがあるようです。しかし、私立大学付属小学校として2番目に古い歴史を持つ学習院初等科でも男女数が同じあることを踏まえても、慶応義塾幼稚舎の強いこだわりが伝わってきます。
慶応義塾幼稚舎は私立大学付属小学校ということと、充実した施設がそろっていることから、入学初年度でかかる学費は約160万円。その後も毎年120万円近くがかかるなど一般家庭にとっては敷居が高くなっています。
合格すれば慶応義塾大学までのルートが確保されるものの、その学費の高さから保護者にある程度の収入が求められるため、慶応の教育理念に深い理解を示す家庭の子どもたちを中心に志願されていると言えるでしょう。
なお2020年度入学者の志願者は男児が975人、女児は615人と「慶応ブランド」の人気は変わらないようです。
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