マツコ・デラックスのトークはなぜ共感されるのか? 秘密をひも解くカギは「東京」にあった

テレビなどで、10年以上活躍しているマツコ・デラックス。その人気を支えるものはいったい何なのでしょうか。社会学者で著述家の太田省一さんが「東京」をキーワードに解説します。


ときどき皮肉たっぷりに話す

 一時、マツコは東急田園都市線をよく話題にしていました。同線は、東京の渋谷と神奈川県の中央林間を結ぶ私鉄の路線です。

「田園都市」というネーミング自体もなんとなくおしゃれですが、実際に沿線には二子玉川やたまプラーザなど高級住宅街を周囲に控えた駅が多くあります。

二子玉川駅周辺の様子(画像:写真AC)

 ただ一方で、通勤時間帯などは混雑が激しいことで有名な路線でもあります。

 あるとき、混雑するなか乗客同士がけんかになり、電車が遅延するという出来事が東急田園都市線でありました。そのニュースが『5時に夢中!』(TOKYO MX)で紹介されたとき、コメンテーターのマツコは、

「煉瓦(れんが)敷きの駅前を通って瀟洒(しょうしゃ。しゃれた様子)な住宅街とかにいるから、隣の人と肩ふれるのももう我慢できないざます、みたいなね」

と皮肉たっぷりにコメントしました。

 もちろん単なるネタという側面もあるでしょう。しかし、「幸福というものを国民が履き違えさせられてしまった」という先ほどのマツコの発言を踏まえれば、もう少し真面目な、しかも苦渋に満ちた思いがそこにはあるような気がします。

「まんまと乗っかってしまった」のは、満員電車の混雑を我慢しても東急田園都市線沿線に住もうとする人びとだけではありません。マツコ自身もまたそうだったのですから。

恥ずかしい部分をさらけ出す

 繰り返しになりますが、マツコ・デラックスの東京論の面白さは、やはりこのように自身の体験を土台に語られる点です。

大都会・東京のイメージ(画像:写真AC)

 手厳しく聞こえる部分もありますが、一方で自分の恥部も隠さずちゃんとさらけ出す。そこにテレビタレントとしての一流のバランス感覚があると同時に、私たちも共感するものを感じ取っているのではないでしょうか。


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