ナイキ「厚底シューズ問題」で甦る90年代「エアマックスブーム」の記憶

1995年から数年にわたり起こったナイキのハイテクスニーカーブームについて、ルポライターの昼間たかしさんが解説します。


「エアマックス狩り」も発生

 そんな希少価値の高さゆえに犯罪も相次ぎました。

 中学や高校では盗まれることを恐れて、教室でもエアマックスを手放さない生徒もいたといいます。そして「エアマックス狩り」も相次ぎました。ようは、路上でエアマックスを履いている人に因縁をつけて、靴を強奪するという新手の強盗です。

「エアマックス狩りはしばしば新聞の紙面をにぎわせた(画像:写真AC)

 当時の新聞記事を読むと多くの事件が記録されていますが、中には奪ったエアマックスをその場で履き、脱いだ古いスニーカーを渡して去っていった犯人もいたといいます。さらには店舗や学校から大量に盗まれる事件、そしてニセモノのエアマックスが販売される事件も相次ぎました。

熟成していった1990年代の若者文化

 エアマックスブームの特徴は、中高生がブームの中心にいたことです。それ以前のバブル時代、お金を湯水のように使うのは大学生まででした。

 景気はすでに下降線をたどっているにもかかわらず、高校生が「たかが運動靴」に大金を投じている光景は、大人の目に奇異に映りました。

 当時、中高生の間に普及していたポケベルと相まって、中高生が「靴や電話代」を無駄に消費しているだとか、それを容認している親世代を批判する意見も見られるようになりました。

ポケベルブームで、かつて行列ができた公衆電話(画像:写真AC)

 しかし、若者たちの熱は冷めませんでした。男子を中心にしたエアマックスブームと同時期に存在感を増していた「コギャル」と相まって、1990年代の独特の若者文化は熟成されていったのです。

 それから25年あまりの時を経て、さらにハイテクになったナイキのスニーカー。また新たな文化が生まれていくのでしょうか。


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