2015年オープン「渋谷モディ」2階が空き店舗だらけに いったいなぜ?

2015年にオープンした丸井系のショッピングビル「渋谷モディ」でテナントの撤退が相次いでいます。背景にはいったいどのような事情があるのでしょうか。都市商業研究所の若杉優貴さんが解説します。


定まっていなかった独自の方向性

 不振店の転換ゆえに長らく「都心外」の立地ばかりのモディでしたが、2015年11月に「マルイシティ渋谷」を改装するかたちで都心初となる「渋谷モディ」が誕生します。

 渋谷モディのコンセプトは「知的商業空間」で、5階から7階にCD・書籍を販売するHMVの旗艦店「HMV&BOOKS TOKYO」が出店したほか、他のモディと同様にファッションに加えて雑貨店、飲食店などのテナントで集客する形式となりました。

開業当初の渋谷モディ。多くの客でにぎわいを見せていたが……(画像:都市商業研究所)

 一方、モディはこれまで郊外都市しかなかったためブランドイメージが定着しておらず、当初から明確な「モディとしての方向性」が定まっていないという印象もありました。

 その後、丸井が2館体制だった柏、静岡でも2館のうち1館がモディに転換し、モディは7店舗体制となります。

「差別化」に苦しむ「モディ」と「マルイ」

 しかし、それ以上に大きな変化を遂げていたのはモディの親会社である「丸井自身」でした。

 アパレル不況のなか、丸井は「マルイ(丸井)」屋号の店舗でも百貨店らしいショップや丸井の直営売り場を減らし、雑貨やサブカル関連の専門店の導入を進めるようになっていました。

 渋谷モディが開業する頃には「丸井とモディの差別化」は難しい状態に。特に渋谷の丸井については「サブカル」化が顕著で、丸井の直営売り場のみならずファッション関連の売り場が以前よりも大きく減少。館内ではアイドルやアニメなどといったサブカル系ショップや、それに関連したイベントが頻繁におこなわれるようになっています。

渋谷マルイでは「サブカル」を集客の要とするようになった(画像:都市商業研究所)

 そうした「サブカルテナントの導入」「イベントの実施」は、以前は丸井を訪れなかった客層の獲得や、新たなエポスカード(クレジットカード)会員の獲得にも大きく貢献しました。

 しかし渋谷ではマルイ・モディのどちらとも「低~中層階にファッション専門店と飲食店、中~高層階に雑貨・カルチャー関連店」という同じような構成となってしまいました。2019年4月にはモディの運営自体が丸井本体に移管されており、今後はさらにマルイとモディの「均質化」が進む可能性もあります。

「渋谷パルコ開業」でにぎわう公園通り――モディはどうなる?


【地図】「渋谷モディ」ってどこ? と思った人は場所を確認

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