映画『犬鳴村』公開 なぜトンネルはしょっちゅう「心霊スポット」認定されるのか

「心霊スポット」と呼ばれるトンネルは日本各地に存在します。でも、そもそもなぜ人は、トンネルに心霊現象や怪談の要素を感じるのでしょうか? 怪談・オカルト研究家の吉田悠軌さんが、東京都内の「心霊トンネル」とともにその人間心理に迫ります。


実際の事件と関連付けられたがために……

 その近くにある「小峰トンネル」(八王子市川上町~あきる野市小峰台)も、かつては有名な心霊スポットでした。1980年代には小峰トンネルおよび小峰峠の旧道には、雨の夜になると女の亡霊があらわれ、タクシーやトラックを止める」といったうわさが流れていたものです。

 しかしそれが巡り巡って、1988(昭和63)~1989(平成元)年に起きた「東京・埼玉連続幼女誘拐殺人事件」と絡められたりしたことも。犯人の宮崎勤の実家が近かったこともあり、「殺された幼女の霊が出る」という無責任なデマが流されたのです。

 しかし小峰トンネルは事件そのものと一切関係ありません。あまりにもセンセーショナルに事件が取り上げられたため、いわゆる「普通の心霊スポット」だったトンネルが、ゆがんだ形で改変されてしまったのです。時代とリンクしたがゆえの、不幸なパターンの心霊トンネルだと言えるでしょう。

実際と殺人事件と関連付けられてしまった「小峰トンネル」(画像:吉田悠軌)

 では、ここ最近の時代性とリンクした心霊トンネルといえば、どこでしょうか。

 もちろんそのひとつは、当サイトでも取り上げたことのある「千駄ヶ谷トンネル」。2020年東京五輪・パラリンピックの象徴ともいえる新国立競技場そばにある心霊スポットです。しかしもうひとつ、同じくらいトレンドな話題と結びついた心霊トンネルがあります。

 それはずばり、港区高輪にある「提灯殺しトンネル」。正確にいえばトンネルではなく、「高輪橋架道橋」という名称の、JR東海道線・山手線の下をくぐるガードです。

 このスペース、実は日本最初の鉄道(横浜~新橋間)開業時からある由緒正しいもの。当時、高輪あたりは海の上を線路が敷設されていたので、その水路として利用されていたようです。

 そして周辺の埋め立てが進んだ大正時代、通路として利用されるように。そういった経緯のため、車の交通が想定されていなかったのでしょうか。入り口に掲げられた「高さ制限1.5m」の標識通り、その天井はあまりにも低いのです。

「境界」に生まれる怪談の必然


【画像】記事で紹介した東京都内「心霊トンネル」を一気見する

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