原宿と神宮の間のゆる~い坂は、意外にも「レジェンドサムライ」が名付け親だった【連載】拝啓、坂の上から(1)

フリーライターで坂道研究家の立花加久さんが、東京散歩にぴったりな坂の由来を教えてくれる連載「拝啓、坂の上から」。今回は渋谷区内にある「勢揃坂」を巡ります。


過去と未来が交錯する坂にたたずむ

 この坂の途中にある龍厳禅寺(りゅうがんぜんじ)の境内には、今でも義家公が腰を掛けたと伝えられる石「腰掛石」なんていうのも残されているそうです。

 ちなみにあの糸引く納豆も、同じくこの奥州遠征途中に、兵糧として蒸した大豆を俵に入れて、馬の背に乗せて運んでいた時に、馬の体温で発酵して偶然できたのが始まりとされる「納豆伝説」も残っています。

勢揃坂の途中にある龍厳禅寺(画像:立花加久)

 坂下に立つとそれほど勾配も無い普通の坂なのですが、この坂をあの義家公が馬で駆け上がり、勢ぞろいした家来たちに向かって「エイエイオーッ!」なんて掛け声を掛けたかと思うと、武者震いする武士たちの吐息が聞こえてきそうで、なんだが歴史の現場に訪れたような不思議な気分にもなるのです。

 現在、坂下では再開発の真っ最中です。建設中の完成間近の高層マンションが坂を見下ろす様にして建っています。周辺は再開発され変わっていってもこの坂だけは平安の昔から変わらないのです。

 ところで勢ぞろいといえば、この坂上からだと見晴らし良く見えるこのほど完成した国立競技場(新宿区霞ヶ丘町)にもおそらく、開会式には選手が勢ぞろいするわけですが、マラソンと競歩が分散開催となったことから、閉会式の時にはそれらの選手は遠く北海道の札幌にいて、勢ぞろいとはいかないのかと思うと、なんともスッキリしない気分ではあります。

 そんな過去と未来へも散歩のできる「勢揃坂」なのでした。


【地図】レジェンドサムライが名前の由来 「勢揃坂」の場所を見る

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