原宿と神宮の間のゆる~い坂は、意外にも「レジェンドサムライ」が名付け親だった【連載】拝啓、坂の上から(1)

フリーライターで坂道研究家の立花加久さんが、東京散歩にぴったりな坂の由来を教えてくれる連載「拝啓、坂の上から」。今回は渋谷区内にある「勢揃坂」を巡ります。


思わずドリフターズを連想する名前

 そして、そんな東京の坂には歴史にまつわる物語のある坂が少なくないのです。時に坂の名称に思いがけない歴史上の人物の名前が付いていたり、意外なエピソードに由来する坂があります。

 そんな坂散歩で原宿から神宮周辺を訪れてみました。この辺りは、実に大小の坂が点在して坂散歩には楽しい地区ですが、なぜか名前の付いた坂は皆無と言ってもいいぐらい少ないのです。

 そんななか、おそらく唯一名前の付いた坂が、このほど完成した国立競技場(新宿区霞ヶ丘町)の南側、渋谷区神宮2丁目にある「勢揃坂(せいぞろいざか)」です。

勢揃坂の名前の由来を伝える渋谷区教育委員会の看板(画像:立花加久)

 勢ぞろいとはなんだか威勢のいいポジティブな感じのする、音感と字面の名前ですね。2019年に盛り上がったラグビーワールドカップ日本大会の各国代表チームをイメージして、ドリフターズ世代の私(立花加久。フリーライター)なんかはバラエティー番組「8時だよ全員集合!」のあの掛け声がよみがえったりします。とにかく元気の良いイメージです。

 そんな昭和世代にも共感や郷愁を誘う名前のこの坂は、意外にも平安時代からあった古道なのでした。そしてその名称の由来も興味深いものがあります。

 鎌倉幕府を開いた源頼朝の先祖とされる、平安末期に活躍した源八幡太郎義家(みなもとのはちまんたろうよしいえ)が、1083(永保3)年に、奥州(東北地方)で起こった内乱に乗じて介入した、後に言う「後三年の役(ごさんねんのえき)」の時に、この坂で軍勢を勢ぞろいさせて出陣していったことから、いつしかこう呼ばれるようになったというのです。

 実はこの義家公は、この奥州平定の行き帰りのコースとなる関東から東北にかけての各地に、多くの足跡と伝説を残しているレジェンドサムライなのです。

過去と未来が交錯する坂にたたずむ


【地図】レジェンドサムライが名前の由来 「勢揃坂」の場所を見る

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