日本から消える「魚食」――尋常ならない危機感に市民たちが動き出した

日本人の魚を食べる量が減り続けています。ひとり1日当たり摂取量は2006年に肉類が魚介類を上回り、各家庭での支出金額も減少の一途。「今こそお魚の良さを見直したい」と、民間や市民レベルでの取り組みも始まっています。


レッツトライ! おいしいお魚料理

 開催したのは2017年に発足した「東京築地目利き協会」(中央区築地)で、今回が第2回め。魚好き・料理好きの男性や子育て中の女性、協会スタッフなど約20人が参加しました。

 この日の調理実習では、同協常務理事で食生活コーディネーターの荒川あやこさんが、「イワシのトマトパプリカソース掛け」や「サバコロッケ」、「サバそぼろ」などの作り方を披露。調理法で参加者たちを感嘆させたのは、「ポシェ」と呼ばれる魚介の低温加熱法です。

 ふたつきの鍋に水1Lと塩大さじ2、それからレモンやしょうがなどの臭みを抑える食材を入れて、ひと煮立ちさせます。沸騰後、水を加えて温度を下げてから下ごしらえした魚の切り身を鍋へ。2分ほど中弱火で加熱した後、火を止めてふたをし、そのまま6~7分待てばポシェは完了です。

「おさかなブレインコンシェルジュ」講座で魚の調理法を説明する荒川さん(左からふたりめ)と受講生たち(2020年1月25日、遠藤綾乃撮影)




「お湯の温度70度くらいに抑えることで、栄養をたっぷり含んだ魚の脂が溶け出しにくくなりますし、身もパサつきません。いろいろな料理の下ごしらえに使えますよ」

 荒川さんが手順を説明すると、参加者たちは興味深そうに鍋をのぞき込みながら、熱心にメモを取っていました。ポシェで加熱したサバを実際に味見してみると、魚のうま味が詰まった脂が口の中に広がって、それまで食べていたサバのイメージよりはるかにジューシー。舌触りも柔らかく、このまま食べても十分おいしく感じられます。

 完成した5種の料理に、皆「これなら子どもたちも喜びそう」などと話しながら試食していました。

 調理実習に先立つ座学では、魚食に詳しい講師たちが登壇。そのなかのひとり管理栄養士の平原あさみさんは、

「ドコサヘキサエン酸(DHA)やEPA(エイコサペンタエン酸)は、人間の体内で合成できないので食事から摂取する必要のある『必須脂肪酸』で、これらを多く含んでいるのが魚です」

と強調しました。

食リテラシーの学びにもつながる


【データ】減りゆく魚食、増える肉食……明暗くっきり家計支出調査

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