もうすぐ節分 恵方巻きからわかる「日本文化」の面白さと寛容さ

節分の風物詩として、毎年さまざまな意味で注目される恵方巻き。そんな恵方巻きの歴史などについて、法政大学大学院教授の増淵敏之さんが解説します。


「大阪起源説」が生まれた理由

 恵方巻きの由来は諸説あります。

 清水すしミュージアム(静岡県)の名誉館長である日比野光敏が2018年に著した『日本すし紀行―巻きずしと稲荷と助六とー』(旭屋出版)によれば、恵方巻きは現在の通称で、古くは「節分の巻きずし」といったそうです。

『日本すし紀行―巻きずしと稲荷と助六とー』の表紙(画像:旭屋出版)

 食物史学者の篠田統(おさむ)が、1970(昭和45)年の自著『すしの本』(柴田書店)の中で、1969年に日本風俗史学会が美登利寿司の久保登一から聞いた、次の伝聞を紹介しています。

「節分に巻きずしを食べる風は大正初めにはすでにあった。おもに花街で行われ、ちょうど新こうこうが漬かる時期なので、その春の香の物を芯に巻いたノリ巻きを、切らずに全のまま、恵方のほうへ向いて食べる由」

 この伝聞と、大阪市内のすし屋に保管されていた戦前のチラシの記述があいまって、恵方巻きの「大阪起源説」が生まれたといいます。

 広島市のセブン-イレブン舟入店が1989(平成元)年、初めて恵方巻きを販売したときにもこの「大阪起源説」が契機になったとのこと。そしてこれらが発信源となって、1998(平成10)年頃から全国に広がり、2000年代以降に急速に広まったといわれています。

「銀座久兵衛」(中央区銀座)、「六縁」(港区六本木)、「日本料理 さくら」(港区台場)など、東京のすし屋でも、恵方巻きに力を入れている店は相当数あります。筆者はこれらの店に足を向けませんが、少し驚いています。

小売り各社が販売強化


【フードロスをなくそう】節分後に残った「恵方巻き」は半額で売れる? 恵方巻の意識調査を大発表

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