旧国立競技場なき今こそ、調布にある「もうひとつの五輪聖地」に行こう

東京オリンピックが開催される2020年。フリーライターの立花加久さんが新旧の関連スポットを散策しました。


思い出されるアベベ選手と円谷選手

 折り返し地点は、「武蔵野の森総合スポーツプラザ」(調布市西町)」の中の東京スタジアム(味の素スタジアム)近く、その脇を走る甲州街道沿いにあります。

 最寄り駅は、京王線「飛田給駅」。駅は大きなサッカーボールのオブジェが置かれていて、いかにもサッカーの駅といった趣です。名前だけ聞くと、飛田給ではなく「飛田球」とイメージしてしまいそうです。

 なお前出の武蔵野の森総合スポーツプラザは、2020年のオリンピックでもバドミントンや近代五種とラグビーが開催され、東京スタジアムはJリーグのサッカーチーム「FC東京」の本拠地でもあります。

 さてその折り返し点を訪ねてみると、そこには立派な記念碑が建っています。また脇を走る甲州街道の真上には、この地点が折り返し点であることを示す巨大な道路標識も掲げられています。

大きな道路標識でドライバーにもアピールする折り返し地点(画像:立花加久)

 記念碑の前に立つと、あのアベベ・ビキラ選手や円谷幸吉選手はここで折り返していったのか――と感慨深いものがあります。間違いなくここはオリンピックマラソンの聖地と言えるでしょう。

風雪に耐えてなお残る碑の銅板

 このように、前回の東京オリンピックをしのぶことができる場所を巡るのも、新しい発見があって楽しいものです。特に競技会場や選手村などが集中していた代々木公園や明治公園周辺もお勧めです。

 原宿駅から欄干に地球儀が飾られた五輪橋を渡って、明治神宮の鳥居を右に見ながら代々木公園の脇をしばらく進むと、NHKの建物が左に見えてきます。そこをさらに進むと、ひっそりとした植え込みに囲まれた箱状の記念碑を見つけることができます。

記念碑の中でも、特に大きな「選手村記念碑」(画像:立花加久)

 それはこの場所がかつて選手村だったことを示す記念碑です。貼られた銅板には風雪に耐えてきたわりにはしっかりクッキリと、文字や施設の配置図などの刻印が読み取れます。選手村や競技場の場所、シャワールーム、食堂などが描かれていて、当時の選手たちの生活をしのぶことができます。

2019年秋オープンのミュージアムに注目


【貴重な資料】1964年東京オリンピック選手村の「配置図」を見る

画像ギャラリー

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