子どもの「学力格差」を生み続ける、打倒すべき敵の正体

東京都の一斉学力テストからわかる学力格差拡大の原因について、教育ジャーナリストの中山まち子さんが解説します。


家庭学習時間の格差

 一斉学力テストでは、生徒へのアンケートも同時に実施しています。2012年度からは家庭学習に関する質問も加わっており、興味深い結果が出ています。

 塾や習い事を除く家庭学習時間が1日2時間を超える生徒はテストの平均点が高く、家庭学習をしない生徒のテストの結果は低くなっています。この結果は当然ですが、小学校と中学校では、両者の差が異なっているのです。

生徒と学力テストのイメージ(画像:写真AC)

 質問が始まった2012年度は、小学5年生で1日の家庭学習時間が2時間以上の児童の平均は70.7点、学習時間のない児童の平均点は50.5点と、「20.2点」の差がありました。中学2年生に目を向けると、両者の差は「12点」になっています。2019年度の小学5年生は「23.5点」と差が少し開いてきている一方、中学2年生は「9.9点」にまで縮まっているのです。

 これは、学力上位層の児童の大半が、中学進学時に東京都の一斉学力テスト対象外である国私立中に進学していることが原因だと考えられます。

「自己肯定感」での格差

 中学生になると、学習時間以上に点数差が大きく開くのは「自己肯定感」の有無です。

 2019年度の生徒への「自分のことを大切な存在と感じていますか」という質問に対し、感じていると答えた生徒より、感じないとした生徒の平均点は「16.1点」も低いことがわかりました。小学生では同様の質問での差は「4.1点」だったことを考えると、思春期に突入し、精神面が勉学に影響していることがうかがえます。

 自分への評価が低く、「何をしてもダメな人間」と思い込んでしまうと勉強への意欲が湧いてこなくなります。保護者は単に「勉強しなさい」と子どもに声をかけるのではなく、小さなことでも褒めるなど、子どもの自信をつける言動を意図的に行っていくことが求められ、またそれが学力向上につながるのです。

小学生と中学生に共通する学力格差が大きい「朝食抜き」


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