徳永英明『最後の言い訳』――新幹線のホームに流れる満男と泉の別れのBGM 葛飾区【連載】ベストヒット23区(9)

人にはみな、記憶に残る思い出の曲がそれぞれあるというもの。そんな曲の中で、東京23区にまつわるヒット曲を音楽評論家のスージー鈴木さんが紹介します。


主題歌のメロディーを作ったのは誰か

「♪ピャー・ピャラララララララー」

 流れてきたのは、あの曲のあのイントロ。渥美清『男はつらいよ』。歌い出しは「♪俺がいたんじゃ お嫁にゃ行けぬ わかっちゃいるんだ妹よ」。

先日放映されたドラマ、NHK『少年寅次郎』を見て、あらためて思い出したのですが、寅次郎とさくら(長山藍子 → 倍賞千恵子)は、異母兄妹だったんですね。そう考えると、歌い出しの歌詞に込められた妹への愛情には、特別なニュアンスを感じます。

江戸川の土手に立つ寅さん(画像:(C)松竹、第一興商)

 では、あの多くの日本人の心情に根付いたあのメロディーは誰によって作られたのか。皆さん、演歌界の大御所を想像するでしょう(事実、作詞は星野哲郎という演歌の大御所)。しかし実は、山本直純なのです。

 50代以上の方なら、長髪にメガネ、ヒゲを生やした個性的な音楽家にして指揮者をよく覚えているのではないでしょうか。「♪大きいことはいいことだ」のCM(森永エールチョコレート)やTBS系『オーケストラがやって来た』などが特に印象的でした。

「タレント音楽家」的なイメージが強い山本直純ですが、若い頃はあの「世界のオザワ」こと、小澤征爾のライバルとしてしのぎを削った才能だったのです。

 しかし山本直純は、小澤征爾に「音楽のピラミッドがあるとしたら、オレはその底辺を広げる仕事をするから、お前はヨーロッパへ行って頂点を目指せ」と言い残して、「タレント音楽家」的な活動に向き始めます。

もうひとり重要な音楽家がいる


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