「#年賀状スルー」のご時世に、なぜか「市川海老蔵の年賀はがき」が売れている理由
ツイッターなどSNSで「#年賀状スルー」というハッシュタグが広まり、発行枚数も年々減少している年賀状。先細り感が否めないご時世に、市川海老蔵さんの年賀状はよく売れているそうなのです。一体なぜなのでしょうか。
一体、誰がそんなに買っているのか?
その名が示す通りこのセットは、海老蔵さんが2020年5月に十三代目市川團十郎を襲名するのを記念して作られたもの。
5枚のデザインはそれぞれ、歌舞伎で一番の見どころとなる見得(みえ)のひとつ「にらみ」を決める海老蔵さん、成田屋のお家芸「歌舞伎十八番」の演目を演じる海老蔵さん、オペラと能楽のエッセンスを加えた新感覚の「源氏物語」を演じる海老蔵さん……と、海老蔵ファンにとってはおそらく垂涎(すいぜん)の仕上がりです。
それにしても現在の売れ行きは、発売当初(11月)に想定した150%ほどを記録していると言い、日本郵便とともに本品を企画したENGAWA(新宿区新宿)社長の牛山隆信さんも、少々驚いている様子。
「十一代目市川海老蔵を名乗る最後の海老蔵さんの年賀はがきとあって、生粋の歌舞伎ファン以外の層も記念に購入しているものとみられます。それに、歌舞伎という日本の伝統芸能が持つ荘厳な雰囲気が、『年賀状』という正月を飾るアイテムとうまくマッチしたのというのもあるのかもしれません。また、2020年には東京オリンピック・パラリンピックが控えていますし、日本文化があらためて注目されているというのも、あるのではないでしょうか」(牛山さん)
と、好調の理由をいろいろ分析してはいるそうですが、やはり実際のところは購入した人自身でなければ分かりません。

東京中央郵便局の年賀状売り場には海老蔵年賀はがきポスターが掲示されていて、行き交う人たちは足を止め「あら、海老蔵さんの年賀状なんて売ってるのね」などと商品を手に取り眺めていきます。
埼玉県から来たという82歳の女性は「海老蔵さん素敵だから(商品が)目に留まりました。歌舞伎好きの知人に送ったら喜ばれそうね。(團十郎襲名は)たった一度きりのことですし、きっと記念になるわ」。
この日は2時間売り場にいて、残念ながら実際の購入者には巡り合えませんでしたが、特設年賀状売り場を担当する女性職員に話を聞くと「女性のお客さんが多いですが、年配の男性も結構買っていきますよ。人気が高くて在庫が少なくなっています」とのことでした。
海老蔵さんといえば、自身のブログ(アメブロ)をたびたび更新することでも有名。アメブロ内の総合ランキングで殿堂入りを果たすほどの発信力を持っていて、年賀はがきセットの販売を知らせる2019年12月2日(月)の投稿には「さっそく買いました!」といったファンのコメントも多数寄せられていました。
ちなみにフリマアプリ「メルカリ」ではすでに、定価よりも高い2500円前後で転売されているのが散見されました。なお、本品の定価は税込1900円です。

New Article
新着記事
Weekly Ranking
ランキング
- 知る!
TOKYO - お出かけ
- ライフ
- オリジナル
漫画