ユーミンの「中央フリーウェイ」が今でもドライブデートの人気曲No.1である決定的理由

ソニー損害保険が行った「初めてのドライブデートでかけたい曲」の調査結果で、ユーミンこと松任谷由実(荒井由実)さんの「中央フリーウェイ」が1位に、2位と5位にサザンオールスターズが輝きました。いったいなぜでしょうか。社会学者で著述家の太田省一さんが読み解きます。


サザンをかければ、どこでも「湘南気分」

 「郊外」とともに、高度経済成長の時期を通じて存在感を増したのが「湘南」でした。

 石原慎太郎のベストセラー小説『太陽の季節』(1955年発表)から生まれた太陽族、映画「若大将シリーズ」(1961年開始)への主演で一躍スターとなった茅ヶ崎育ちの加山雄三の存在などを通じて、湘南は裕福な若者たちのおしゃれな遊び場というイメージが定着。同時に、東京からカップルがドライブで遠出する際の人気スポットになっていきました。

 そして1978(昭和53)年、サザンオールスターズが「勝手にシンドバッド」でデビューします。曲の作者でありボーカルの桑田佳祐は茅ヶ崎の出身。歌詞にはその茅ヶ崎や江の島、そしてそのものずばり湘南という地名が登場します。

 それ以降、「サザンと言えば海」というイメージも浸透していきました。今回、ランク入りした「希望の轍」にも「エボシライン」という茅ヶ崎の烏帽子岩を連想させるワードが出てきます。

湘南のサーファーと奥に見える烏帽子岩(画像:写真AC)

 サザンは、それまではまだ遠い憧れの感覚が残っていた湘南を一気に大衆化したと言えるように思います。彼らが国民的バンドに成長するのとともに、湘南も全国区になりました。特定の曲というよりはサザンが歌っている曲を流せば、日本全国どこの道をドライブしていても“湘南”の気分が味わえる。その点が、今回のアンケートでサザンの曲が上位に複数曲ランク入りしている理由ではないでしょうか。

 ともに1970年代にデビューしたユーミンとサザン。個性は違いますが、どちらも豊かになった日本の明るい側面を代表しているのかもしれません。だから私たちはユーミンとサザンを聴き続ける。今回のランキングは、そのDNAがいまも連綿と受け継がれていることを教えてくれます。


【初めてのドライブデートでかけたい曲】夏色、TSUNAMI……1位は?

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