増税前、今だから知っておきたい消費税の「使われ方」とは?

10月の消費税10%引き上げに伴い、注目したいのが消費税の仕組みです。買い物をするたびに徴収されるその税、いったいどのようになっているのでしょうか。フリーランスライターの小川裕夫さんが解説します。


算出基準は、複雑で面倒

 地方消費税は「地方」という名称からわかるように、地方自治体の税源です。具体的に言えば、地方消費税はまず47都道府県へと分配されます。

増税のイメージ(画像:写真AC)

 国が一括して集めた消費税は、どのようなスキームで47都道府県に分配されているのでしょうか? まさか、47都道府県に等分するわけにはいきません。また、単純に人口で配分するわけにはいきません。

 財源を司る財務省や地方自治体を所管する総務省といった中央省庁は、地方の税源格差を是正するために、地方消費税の配分指針を制定。それに基づいて地方消費税を算出し、47都道府県に配分していました。

 そんな複雑で面倒な基準を用いて地方消費税を配分している理由は、そもそも消費税が複雑な仕組みになっているからです。

地方消費税の配分見直しに反論する東京都

 消費税は、物を買ったりサービスを受けたりした消費者が支払う税金ですが、消費者が政府に直接納税しているわけではありません。

 大半は事業者が納税しています。事業者は住所や本店所在地が立地する税務署に納税していますが、これが必ずしも最終消費地と一致しているわけではありません。埼玉県内のスーパーで買い物をしても、そのスーパーの本店が東京に所在していれば、東京都管内に消費税が納められるのです。

 また、商品はひとつの都道府県で生産されているわけではありません。いくつも原料から成り立っている商品もありますし、生産から流通の過程で複数の都道府県をまたぐことも珍しくありません。こうした最終消費地のズレを是正するため、複雑かつ面倒な配分指針が用いられているのです。

 配分計算の基になる指標は、1997(平成9)年から2014年までは商業統計・経済センサスが75%、人口割合が12.5%、従業員数割合が12.5%になっていました。その配分基準は2015年に改正されて、商業統計・経済センサスが75%、人口割合が15%、従業員数割合が10%に改められました。

 そして、2017年に再び基準が見直されます。この見直しでは、商業統計・経済センサスは75%と現状維持でしたが、人口割合が17.5%になり、従業員数割合は7.5%に変化しています。これら一連の見直しにより、東京都が得られたであろう地方消費税額は減収。その額は1000億~2000億円とも試算されています。

 それだけ巨額の税金が流出するわけですから、東京都は政府の見直し議論を黙って見過ごすことはできません。当然ながら東京都は政府・財務省・総務省の地方消費税の配分見直しに反論しています。

東京都は「金持ち自治体」


【消費意識に関するアンケート調査】消費税10%に伴い、家計支出を引き締めると思う人は5割強。今後1年間の購買意欲は低くなると思う人が3割強で、2017年より増加!

画像ギャラリー

/wp-content/uploads/2019/09/190928_tax_04-150x150.jpg
/wp-content/uploads/2019/09/190928_tax_05-150x150.jpg
/wp-content/uploads/2019/09/190928_tax_06-150x150.jpg
/wp-content/uploads/2019/09/190928_tax_01-150x150.jpg
/wp-content/uploads/2019/09/190928_tax_02-150x150.jpg
/wp-content/uploads/2019/09/190928_tax_03-150x150.jpg

おすすめ

New Article

新着記事

Weekly Ranking

ランキング

  • 知る!
    TOKYO
  • お出かけ
  • ライフ
  • オリジナル
    漫画