エナジードリンク好きの聖地? 田園調布「どりこの坂」の名前に込められた想いとは

東急東横線「多摩川駅」近くに「どりこの坂」という奇妙な名前の坂があります。その由来について、ルポライターで著作家の昼間たかしさんが解説します。


製法は門外不出だった

「どりこの」とは、現在も愛飲する人が多い「エナジードリンクの先駆け」ともいえる健康飲料だったのです。開発したのは、医学博士の髙橋孝太郎という人物。この博士がブドウ糖などを用いて作ったのが「どりこの」だったのです。

 名前の由来は、製法のヒントとなった論文を書いたアーノルド・ドーリックという研究者と自分の名前、それに助手の中村松雄のイニシャルを加えたものといわれています。

赤線部分がどりこの坂(画像:(C)Google)

 当初、髙橋博士が知り合いに配っていたのですがやがて製品化。それを気に入って販売契約を結んだのが当時の講談社社長・野間清治でした。

 当時、次々と人気雑誌を発行し多くの読者を抱えていた講談社は、社を挙げて「どりこの」を売り出します。雑誌に広告が入るのは当然、関係深い作家や歌手はみんな「愛飲している」と紹介しました。

 現代でいえば、SNSのインフルエンサーを使ったプロモーションの先駆けといったところでしょうか。ちなみに当時の少女向け雑誌『少女倶楽部』で、漫画「どりちゃんバンザイ」が連載されたり、「どりこの音頭」のレコードが発売されたりと現代と通じるものがあります。

「どりこの」は当時何百万本も売れましたが、問題がありました。髙橋博士は製法を門外不出としていたのです。何百万本も売れば工場を建設し、大々的に製造しようと考えるものですが、そうはせず博士が製造を一手に引き受けていたのです。そのような家内制手工業で何百万本も製造していたというから、さらに驚きです。

1970年から「幻の味」に


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