「にわかファン」に贈るラグビーW杯超入門ガイド やっぱり楽しんだもん勝ちでしょ?

2019年9月20日に開幕する「ラグビーワールドカップ2019 日本大会」は、国内外の多くのラグビーファンで盛り上がること間違いありません。その魅力をライターで編集者の冨田格さんが解説します。特に「にわかファン」におすすめです。


1980年代に起こったラグビー人気

 まずは、1980年代前半に経験したことをお話ししましょう。

 今から38年前のこと、僕は九州の温泉街で暮らす高校生でした。ラグビー部に所属していましたが、4月の新人勧誘はとても苦労するものでした。住んでいた市の中学校にラグビー部はなく、新入生のほぼすべては未経験。知らない人から見れば、ラグビーはハードでキツくて大変そうなスポーツにしか思えないため、運動能力の高そうな新入生に声をかけても逃げられてしまうことの連続でした。

ワールドカップグッズが揃う新宿西口のメガストア(画像:冨田格)

 ところが、僕らの代が卒業する年はなぜか事情が異なりました。声をかけると反応が良く、自分から入部を志願してくる人もいて、前年の倍以上の新人が入部したのです。その理由を聞いてみると、春休み期間中に再放送されていた中村雅俊主演の1974(昭和49)年のドラマ、「われら青春」(日本テレビ系)と関係がありました。太陽学園ラグビー部を舞台にした学園青春ドラマで、これに感情移入して見ていた新入生たちが「俺もやってみたい」と続々入部してくれた、ということだったのです。

 僕らが卒業した2年後には、それをさらに上回る人数が入部したとのちに聞きました。その前年にあたる1984(昭和59)年秋から1985年春にかけての2クールで、ドラマ「スクール☆ウォーズ ~泣き虫先生の7年戦争~」(TBS系)が放送され大きな評判となっていたのです。不良や落ちこぼればかりの高校の弱小ラグビーチームが、新任の教師の熱血によって全国優勝を果たすまでになる物語は、大ヒットして伝説のドラマとなりました。当時のゴールデンタイムのドラマが持つ威力は、絶大だったのです。

 1980年代前半、全国大学ラグビーフットボール選手権大会は熱く盛り上がっていました。特に人気の早稲田大学と明治大学による「早明戦」は、旧国立競技場に6万人超の観客が詰めかけて満席になるほど。そこに「スクール☆ウォーズ」の大ヒットが重なり、従来のラグビーファンに加え、「にわかファン」も急増。チケット入手は、どんどん困難になっていきます。

 1980年代後半~1990年代前半にかけて、毎年12月の早明戦と正月の大学選手権の決勝戦は旧国立競技場が満席になることも珍しくありませんでした。ラグビーファンだけでなく、大学生のカップルや女性同士のグループの姿も目立っていました。早明戦や決勝戦に行くことがイベント化していったのです。

 ところが盛り上がっていたラグビー人気も、1993(平成5)年にJリーグ(日本プロサッカーリーグ)が始まったことで、その座をサッカーに奪われました。にわかファンの選択肢が、ラグビーからサッカーへと移り変わったためです。

にわかファンは急増間違いなし


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