宇多田ヒカルの曲を日本語で歌うモンゴルの子どもたちを見たとき、私は本気で運命の赤い糸を信じた
2019年9月16日
ライフ本の交換イベントを通じて、モンゴル人の少年と知り合ったというイベントプロデューサーのテリー植田さん。そんなテリーさんが実際にモンゴルを訪れ、彼らとその風土から学んだこととは。
日本語で『FIRST LOVE』を合唱する生徒たち
ムンクオールさんにパジェロでホテルまで送ってもらい、チェックイン。その後再びパジェロに乗り込み、「ブクブク交換」のイベント会場であるウランバートル75番中学校へ向かいました。
ウランバートルに学校はひとつしかないようで、ウランバートル75番中学校は小中学校が合併したような学校でした。運動場では、生徒がボール代わりにペットボトルを蹴ってサッカーをしていたのにまず驚きました。
そして、会場の体育館のようなホールに入るやいなや、なんと千昌夫の『北国の春』の生演奏が始まり、大合唱の声がホールに響いたのです。もちろん日本語で歌っています。私が驚いているとさらに続けて、宇多田ヒカルの『FIRST LOVE』が歌われたのです。
100人以上の学生たちが「東京から来た私にサプライズを」と、盛大に歓迎パフォーマンスをしてくれたのです。きっと事前に何度も練習をしたことでしょう。味わったことのない驚きと感動で、笑いながら泣いていたことを今でも覚えています。

そして私は、胸がいっぱいになりながら「ブクブク交換」のイベント趣旨を説明しました。
「私は東京で初対面の人同士で本を交換し、コミュニケーションを深めるイベントを行っています。ムンクオールさんからメールを頂き、私が持ってきた日本の本とモンゴルの本を交換するイベントは非常に面白いと思ったので、東京からやって来ました。本はその国を知るための文化の入口です。皆さん、持ってきた本を紹介してくださいね」
100人の学生らと先生がひとりづつマイクを握って、本の説明をしてくれました。そして本の紹介がし終わった後、ある学生が私に近づいてきて日本語でこう話しかけたのです。
「そろばん大会で1番になって東京に行けたら、テリー先生の家に泊めて下さい」
小学生が流暢な日本語で、私に懇願してきたのです。東京に行ってみたいという気持ちは「命がけ」そのもの。東京はなんてモンゴル人にリスペクトされているのだろう、と感じました。
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