猫カフェから水族館まで――動物愛護意識の高まりで問われる、都市型施設の姿勢と役割とは

2010年代に端を発した動物愛護・自然保護意識が高まりを受けて、動物のレジャー施設を取り巻く環境が変化しています。いったいその背景には何があるのでしょうか。文殊リサーチワークス・リサーチャー&プランナーの中村圭さんが解説します。


動物の飼育環境を犠牲することは論外

 動物のレジャー施設はさまざまなものがありますが、代表的なものは動物園でしょう。他のレジャー施設と比べて早い時期から全国に整備され、ファミリーの定番レジャー施設として定着していますが、今は変革期にあります。

動物園に飼われているキツネザル(画像:写真AC)

 現在はレジャーの選択肢が増加し、動物園の目的のひとつであるファミリーレジャーの受け皿といった役割はすでに充足しています。また、公共施設が多いため、昔とは異なり、幅広い地域住民への還元が求められます。特に都市型動物園は都市の中心部に広大な面積を占めており、土地の高度利用の観点からもさらなる活用が望まれています。

 動物園はエンリッチメント(動物の飼育環境を豊かで充実したものにする活動)が世界的に言われて久しく、日本においても動物の飼育環境を犠牲にしてまでのエンターテインメント性向上は考えられません。

求められる都市型施設の役割

 現在、動物園では自然な生態を迫力溢れる展示手法や興味をそそられる展示手法で見せるようリニューアルを実施しており、大人でも驚きを持って楽しめる施設を目指しています。

 付帯施設を拡充し、都市公園としての価値を上げる施設も見られます。今後重要度が増すと考えられるのが、動物園の根源である保護と繁殖の役割です。気候変動や乱開発により、世界中で絶滅危惧種の増加が問題となる中、対応が急務となっています。このことを情報発信し、一般の人に幅広く理解してもらうことも必要です。

自然公園で戯れるタンチョウヅル(画像:写真AC)

 動物の生態環境をそのまま保護し、その環境を邪魔せず人の方が見に行く施設もあります。国内では自然公園に設けられたタンチョウヅルや野鳥の観察センターなどがそうで、ダイナミックな環境の中で驚きや気付きがある、自然ならではの良さがあります。

 しかし、都市からは離れており気軽にいつでも行けるという施設ではありません。現実問題として、都市型施設がないと都市に住む小さい子どもが直接動物を見る機会が減少し、動物愛護や自然保護への関心が希薄になる懸念もあります。人口規模の多い都市で動物との接点を保つことは、都市型施設の役割と言えるでしょう。

子どもの情操教育に寄与する施設が登場


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