「開かずの踏切」なぜ解消されない? 京急線事故から浮かぶ、立体交差化事業の困難

9月5日に、京急線の踏切で発生した衝突事故。その背景には「開かずの踏切」問題に始まる、立体交差化事業の困難さがあるといいます。フリーランスライターの小川裕夫さんが解説します。


開かずの踏切問題、廃止は「各論で反対」多し

 竹ノ塚の踏切事故がきっかけとなり、同駅の踏切警手は廃止。代わりに、警備員が配置されました。踏切警手が手動で踏切の開閉を操作することもできますが、警手が配置されている踏切でも基本は自動制御です。いわば、警手は人の目による安全確認・監視という役割が濃く、踏切警手を廃止したことは、かえって危険性が高まったともいえます。

 事故から間もなく15年が経過します。まだ竹ノ塚は立体交差工事が完了していません。それほど立体交差化には時間がかかるのです。

連続立体交差化のために、線路沿いには事業用地が点在(画像:小川裕夫)

 新宿駅の近くにある小田急電鉄の新宿1号踏切は、かつて踏切警手が配置されていました。現在、踏切警手はいなくなりましたが、新宿1号踏切が開かずの踏切である実態は変わっていません。

 開かずの踏切である新宿1号踏切の前後には、常に長蛇の車列ができます。新宿1号踏切に限らず、開かずの踏切は渋滞の原因になります。そのため、鉄道会社だけの問題ではなく、地元自治体が解消に積極的に乗り出しているのです。

 ただ、敷地的な問題もあって、新宿1号踏切は立体交差化される気配はありません。

 開かずの踏切をなくす立体交差化工事は、交通量の多いところから優先的に始められています。それでも東京23区内にはたくさんの踏切が残り、その大半は開かずの踏切です。
 開かずの踏切をなくすことは、世間から同意を得られやすい政策です。しかし、総論は賛成でも、各論になると反対があり、その調整に難航しているのが実情です。

 京王電鉄の笹塚駅(渋谷区)~仙川駅(調布市)間には、多くの踏切が残っています。すでに同区間の連続立体交差事業は始まっており、線路沿いを歩けば、そこかしこに連続立体交差のための事業用地を見ることができます。

 土地の買収から始まる踏切の連続立体交差ですが、一工区あたりに費やす歳月は短くて10年。通常は20年ほどかかります。

地下化「水脈を枯らしていまう」という声も


【写真】京王線(笹塚駅~仙川駅間)連続立体交差事業により高架化する7駅の新しい駅舎のデザイン!

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