表参道で知られる「同潤会」 モダンなアパートはすべて取り壊しも、「一般住宅」は都内に残っていた

JR十条駅から北へ10分歩いた場所に、日本の集合住宅地の原点である同潤会の団地が残っています。同潤会という名前で、表参道を思い出す人も多いことでしょう。なぜこの場所に同会の団地があるのでしょうか。都市探検家・軍艦島伝道師の黒沢永紀さんが解説します。


同潤会の素晴らしい功績

 例えば十条の普通住宅団地では、ふたつの広場を設け、主要な通路をその広場に集まるようにし、広場の近辺に管理事務所や集会所など、町の中枢を集約しました。そして、広場を結ぶ主要通路に商店や公共施設、そして公園といった町の主要な機能も集中させています。さらに広場の地下には防火用水を設置し、防災面でも万全の体制を整えていました。

 広場へと通じる主要な通路は4m以上の幅員で、主要通路から分かれて各戸へ通じる住宅通路は2~3mの幅員、そして各戸の勝手口を繋ぐ裏路地は2m弱といった具合に、とても綿密な街路設計もなされていたようです。

 同潤会の普通住宅団地は、使い勝手がとても良く、かつ町だけで完結できる機能を備えた、近郊の新しい住宅地の創造を目指したものでした。この住宅地全体の設計こそ、同潤会の大きな功績であり、その後の日本の計画的集合住宅地の原点ともいえるものだったのです。

 イギリスの郊外住宅のプランを大きく取り入れたと言われる同潤会の宅地計画。もちろん、参考にした点は多々あると思います。しかし、防火を考慮した広場や表通りの店舗と裏通りの長屋などは、すべて江戸の町とおなじ造り。海外の街並みを参考にするまでもなく、江戸長屋の街並みを参考にして考案されたことは、十分に考えられるでしょう。

同潤会普通住宅の現況


【写真】懐かしい、そしてなぜか落ち着く……都内にある路地裏の風景(14枚)

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