訪れた人を時空旅行にいざなう街「青梅」 江戸商家から猫スポットまで、その魅力の真髄に迫る

青梅市の観光といえば、御嶽山ハイキングなどが思い浮かびますが、実は街中にも多くの魅力が詰まっています。都市探検家・軍艦島伝道師の黒沢永紀さんが解説します。


旧花街と猫トレンドが共存

4.三業地

 青梅は青梅街道の宿場町として発展した街。となれば三業地もあるはず。ご存知の方も多いと思いますが、三業とは料理屋,芸妓屋,待合の3つの業種が集まった場所、すなわち花街です。

 前述の看板建築は市街地のおもに中心地に、また町家はおもに西寄りに点在していますが、三業エリアは駅の近隣に広がっていました。現在ではほとんどの建物が建て替えられているものの、カフェ建築風の美容室や洋風商店建築の写真館など、三業地の名残を感じさせる建物もちらほら。

 三業通りと筋違いの中通りにある、1887(明治20)年創業のうなぎ店「寿々喜家」(本町)は、三業時代を見てきた生き証人。壁には全盛期の写真が展示されています。

 また、三業通りの突き当たりには「ガチャ萬商會」(住江町)という、なにやら不思議な名前のお店も。かつて青梅の名産だった「青梅夜具地」を使った鞄などを販売する雑貨店。青梅夜具地は布団などに使用されたカラフルな生地で、最盛期には全国の約90パーセントものシェアがあったとか。ちなみに「ガチャ萬」とは、青梅に限らず、機織り機を「ガチャガチャ」と動かして「萬」の富を得たことから生まれた表現でした。

5.猫の街

 さまざまな時代の繁栄の跡が交錯する青梅は、猫の街でもあるようです。ガチャ萬商會の敷地には猫のオブジェや、猫が描かれた街頭ゴミ箱など、猫にまつわるモノがそこかしこに。また、映画の看板も『ALWAYS 三丁目のタマ』や『極道の猫たち』など、猫絡みのパロディが笑いを誘います。

 駅のすぐ近くには「昭和の猫街 にゃにゃ曲がり」(仲町)と入口に書かれた路地もあります。極めて細い路地の両側には、これでもかというくらい猫のレリーフやオブジェ、そして絵画がひしめき、その猫づくしっぷりに圧倒されます。

猫づくしの路地「昭和の猫街 にゃにゃ曲がり」(画像:黒沢永紀)

 しかし、手作りの猫はたくさん見かけるものの、実際の猫にはまったくお目にかかりません。では、なぜこんなに猫なのかというと、かつて映画の看板描きをしていたことのある赤塚不二夫さん(青梅市出身ではない)が、映画でまちおこしをする青梅に共感を持ち応援。彼の愛猫「菊千代」はかつてCMにも出演した有名な猫だったので、赤塚さんが応援する青梅で、彼の愛猫にあやかり猫の街に……と、あまりにも複雑すぎる経緯にはいささか失笑ですが、手作りの猫はみなほっこりして、楽しい街角を演出しています。

唯一無二の異空間、それが青梅


【写真】市内の「昭和レトロ商品博物館」。所狭しと懐かしの昭和グッズがひしめいている!

画像ギャラリー

/wp-content/uploads/2019/08/190820_ohme_06-150x150.jpg
/wp-content/uploads/2019/08/190820_ohme_01-150x150.jpg
/wp-content/uploads/2019/08/190820_ohme_02-150x150.jpg
/wp-content/uploads/2019/08/190820_ohme_03-150x150.jpg
/wp-content/uploads/2019/08/190820_ohme_04-150x150.jpg
/wp-content/uploads/2019/08/190820_ohme_05-150x150.jpg

New Article

新着記事

Weekly Ranking

ランキング

  • 知る!
    TOKYO
  • お出かけ
  • ライフ
  • オリジナル
    漫画