訪れた人を時空旅行にいざなう街「青梅」 江戸商家から猫スポットまで、その魅力の真髄に迫る

青梅市の観光といえば、御嶽山ハイキングなどが思い浮かびますが、実は街中にも多くの魅力が詰まっています。都市探検家・軍艦島伝道師の黒沢永紀さんが解説します。


変わった造りの看板建築も

2.看板建築

 青梅は映画の看板だけではなく、建物の看板も興味深い街です。そう、20世紀のニッポンを席巻した商店建築のスタンダード・看板建築。東京の下町に残る看板建築は、その多くが銅板葺きや地味な壁面を垂直に立てたものですが、青梅の看板建築は本当に看板然としているものが数多くあります。

 傘の文字と屋号の書体が涙モノの傘店「ホテイヤ」(青梅市本町。以下、町域のみ)は、なんと操業130年越えの老舗。その隣には、二軒のふりをしながら、実は一軒という変わった造りの看板建築も。

傘や屋号のフォントが素晴らしい傘店「ホテイヤ」の看板建築(画像:黒沢永紀)

 もともと玩具屋だったゲストハウス「青龍」(仲町)の看板建築もまた見応えがあります。人造石で造ったアーチを描くバルコニーの中に、木製サッシュの窓。緑青に色づいた銅板との配色が絶妙です。

 仕舞屋(しもたや。商売をやめた家)も含めて、青梅の街ではいたるところに、バラエティーに富んだ看板建築を見ることができます。特に、建物の正面を本当に看板として使用しているものが多く、看板建築に興味のある方は、それだけでも足を運んで損はありません。

江戸から大正までの「商家の博物館」のようなまち

3.町家建築

 さらに青梅には、看板建築以前に商店建築のスタンダードだった町家も数多く残っています。商店街のほぼ中心に位置する「昭和レトロ商品博物館」(住江町)と「赤塚不二夫会館」(同)は、懐かしの昭和グッズと漫画家・赤塚不二夫さんの足跡が所狭しとひしめくテーマショップ。綺麗にリノベされているので一見新築のようにみえますが、以前は家具屋として使われていた、れっきとした町家だそうです。

 上記のようにリノベされた町屋はごく一部で、ほとんどの町屋は創建当時の姿のまま。特に明治時代の創建で現役の米とお茶の「柳屋」(森下町)は見応えある町家造り。通し土間や木製の陳列箱、上がり框(がまち)の凝りに凝った「ねじれ組み継ぎ」といわれるホゾなど、すべてのアイテムが時空旅行へと誘ってくれます。

明治創建の米と茶舗「柳屋」の凝りに凝った「ねじれ組み継ぎ」(画像:黒沢永紀)

 また、柳屋か少し西にある旧稲葉家住宅(同)は、なんと江戸後期の建造。青梅宿の町年寄を務めた名家の跡で、材木や青梅縞の仲買問屋を営んだ豪商の保存家屋です。町屋の他に、蔵を改装した屋敷も数多く散見し、その様子はさながら江戸から大正までの商家の博物館と言っても過言ではありません。

旧花街と猫トレンドが共存


【写真】市内の「昭和レトロ商品博物館」。所狭しと懐かしの昭和グッズがひしめいている!

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