東京の安いビジネスホテルに「朝食」が付いていないワケ

出張や小旅行などでお世話になるビジネスホテル。朝食付きのプランがあったり、素泊まりがあったりとその選択肢はさまざまですが、その朝食メニューが意外と面白いといいます。紀行ライターで、ビジネスホテル朝食評論家のカベルナリア吉田さんに解説してもらいましょう。


意外に寂しい?東京のビジホ朝メシ事情

 宿泊日を決め、ブッキングサイトで「安い順」でホテルを検索すると、星の数ほど物件情報が出てきました。だけど大半がゲストハウス! 外国人観光客向けでしょうが、東京の宿がこんなにゲストハウスだらけとは、東京に住んでいながら知りませんでした。

オカズがもうちょっとほしいかなー(画像:カベルナリア吉田)

 そして、東京には1泊6000円程度の朝食付きホテルがない! 素泊まりはあっても、朝食付きがないんです。やっと見つけた上野のホテルは、朝食はサービスではなく、別途1000円の和朝食。とにかく泊まり、朝食をいただいてみました。

 炊きたての東北のお米が絶品で、おいしかったです。ただし「急増するインバウンド(訪日外国人)に、日本の朝食を味わってもらおう」という狙いもあるようですが、朝食会場にいたのは日本の年配の出張サラリーマンばかり。

 ホテル目の前に全国チェーンのコーヒー店があり、モーニングセットが300円台。コンビニエンスストアとチェーンの牛丼屋も近く、手軽な朝食に事欠かない状況です。

 だからいくらご飯がおいしくても、1000円を出して食べる人は少数派。これではたぶんホテル側も、人と場所を手配して朝食を提供しても割に合わないでしょう。朝食付きビジホがなかなか見つからない理由が、わかった気がしました。

 オリンピックを控え、観光客の増加が予想される東京ですが、ビジホ朝食の現状はやや寂しいかも。コンビニや牛丼屋で朝食にありつけますが「おもてなし」という点から見ると、物足りない印象も受けましたね。

郷土色を出そうと頑張る地方都市のビジホ

 一方で地方に行くと、朝食に地元の名物を盛り込み、頑張るホテルが多いと感じます。

 玉子焼き、ウインナーなど定番オカズと並び、愛媛県ならジャコ天、岡山県ならママカリ、沖縄県ならチャンプルーが出るといった具合で。北海道では朝からイクラやホタテが出てきたり、新潟や東北はご飯がおいしいビジホが多いですね。

 名物とは別ですが、西日本はご飯のオカズにソース焼きそばが出るビジホが多くてビックリ。でも地元の人いわく「珍しいことじゃない」そうで、意外な食文化の違いに驚きつつ感心しました。

 無機質な印象が強いビジホ朝食ですが、郷土色や土地柄を随所に感じ、旅情が湧く場面は意外に多いと思います。最近も出張で広島のホテルに泊まったら、朝食のオカズに焼きそばが出てきて「西日本に来たんだなあ」としみじみ思いました。頭の中を一瞬、鬼束ちひろさんの『いい日旅立ち 西へ』が流れたことも、付け加えておきましょう。

ビジホ朝飯に「日本のいま」が見える


【写真】朝からホタテが出るとは驚いた! 全国各地のバリエーション豊かな「ビジホ飯」の数々(10枚)

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