東京に住むなら「元気な商店街」の近くをおすすめしたい、3つの「深イイ理由」
2019年6月23日
知る!TOKYO家賃や物価が高く、「住みにくい」というイメージが根強い東京。しかし一方で、都市部こそ庶民的な商店街が生き残りやすいという一面も。板橋区や商店街に関する著書が複数あるライターの荒井禎雄(さだお)さんが、東京の暮らしと商店街の関係性について解説します。
商店街は格差を埋める
昭和から平成、そして平成から令和へと時代が移り変わり、その間に便利とされる街の形や買い物手段は、コンビニ・郊外型ショッピングモール・ネット通販……と、次々と変化し続けてきました。
そうした流れの中で、昔ながらの商店街が持つ要素は時代遅れで不便とされる場合が多かったのですが、人々の暮らしぶりが押しなべて悪化し切った今となっては、再評価すべき点も多いように思います。

たとえば、商店街とそれを構成する個人商店を上手に活用できれば、多少の収入格差があっても、深刻な格差問題には陥らないという点は特に重視すべきでしょう。
もう一度上の1~3の内容を読み直していただきたいのですが、これらはそれぞれ現在の日本を覆う深刻な社会問題である 「貧困」や「孤独」を解消、ないしは緩和できるものです。これにより、多少なりともお財布と心に余裕が生まれるといった効果が期待できます。
格差問題とは、ただ収入に差があるというだけではなく、その収入格差によって出来る事と出来ない事が生じたるといった、不平等が起こることを指します。
繰り返し述べて来たように、商店街中心の生活をすると自然と生活費が抑えられ、その割に生活レベルは下がりません。よって、収入格差によって不平等や惨めさを感じる場面を減らせるのです。
もう少し具体的な話をしてみましょう。オシャレな街にあるお高いお店で買い物や飲食をした場合の料金の内訳を考えてみると、土地代(家賃)や雑誌などに露出するための広告費などがガッツリ乗せられています。
仮に雑誌やTVにガンガン紹介されている麻布の有名フレンチで10万円を使った場合と、下町の商店街にある、無名ながら地元民に人気のフレンチで3万円使った場合とでは、どちらがより良い物を口に出来ると思いますか。私ならば、同じ10万円を使うのであれば迷うことなく後者を3回選びます。
このようなリアリスト的思考が商店街生活の肝であり、また商店街生活がコストパフォーマンスに優れている理由でもあるのです。
願わくば、皆さんが商店街という古臭いシステムを再評価し、実利を取って豊かな生活をして下さる事を望みます。不況だからこそ、経済が落ち込んでいるからこそ、頼るべきは時代遅れの商店街なのです。
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