淡き「平成カフェブーム」の想い出 令和熱が落ち着いた今、未来とともに考える

 カフェは、人びとのライフスタイルの変化や時代状況を反映するものです。カフェを通じて見えてくる平成とはどのような時代だったのでしょうか。また、令和のカフェ文化の展望とは。カフェライターの川口葉子さんが考察します。


2000~2009年、「カフェめし」という自由

 2000年、メディアの表紙に一斉にカフェ特集の見出しが躍ります。新しいカフェのムーブメントは、飲食店としての空間やメニュー構成に自由をもたらし、カフェに通う人びとのライフスタイルにも自由をもたらします。

バリスタの腕の動きだけで繊細な模様を描きあげるラテアート(川口葉子撮影)

 たとえば、古いマンションの一室にデザイナーズチェアを置いたカフェ。24時に大型犬を連れたカップルが、ひとりはパスタとワイン、ひとりはケーキとラテを楽しみながら雑誌をめくっている――そんな飲食店の光景がそれまで東京にあったでしょうか?

 2000年代に注目を集めたカフェのタイプを列挙するなら、ダイナーカフェ、“まるで友人の部屋に招かれたような”リビングルームカフェ、夜カフェ。インテリアを切り口にした分類では、ミッドセンチュリーカフェ、和カフェ。

 人気の海外旅行先とリンクして、2000年代前半はアジアンカフェや中国茶カフェ、後半は北欧カフェ。さらにはカフェに+αの付加価値を加えたブックカフェ、ドッグカフェ。

 ダイナーカフェ流行の立役者となったのは、“東京の食堂”を掲げて深夜まで作りたての料理やスイーツを提供する「バワリーキッチン」と、2号店「ロータス」でした。そこからカフェめし、カフェごはんといった流行語が生まれます。

 カフェめしは都市生活者のライフスタイルと結びついていました。当時はまだ、若い女性が夕食にひとりで焼き肉店やラーメン店に入るのは心理的抵抗があった時代。お気に入りのカフェならさほど高いハードルを感じることなく、仕事帰りにひとりでリラックスして夕食が楽しめました。

 ネガティブな孤食は、カフェを通してポジティブな「カフェのひとりごはん」へと変換されたのです。

2010~2019年(令和元年)、コーヒーとスイーツの新潮流


【写真】ピカソも常連!パリの名門カフェ「ドゥ・マゴ・パリ」

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