ドイツ人流の時間節約術、それを支えるカギは「冷たい食事」だった

2019年6月14日

ライフ
ULM編集部

東京暮らしで、日々時間に追われている女性は多いのではないでしょうか。日本人と共通点が多いといわれるドイツ人流の時間の節約方法を、東京理科大学教授でドイツ文学者の今村武さんに聞きました。


ゆったりと時間を過ごすことを大事にするドイツの人たち

 今村教授が「カルテス・エッセン」を好む理由をドイツ人の人たちに尋ねたところ、以下の回答が多かったそうです。

・夕食に温かいもの、ボリュームのあるものを食べるのは、胃に負担がかかる
・料理にあまり手間をかけたくない、ほかのことに貴重な時間を費やしたい
・キッチンが汚れるのが嫌

ドイツはパンの種類が豊富。写真はイメージ(画像:写真AC)

 ドイツには、「朝は皇帝のように、昼は王のように、夜は貧者のように食べなさい」ということわざがあり、夜は軽く済ませた方がいいという、健康に関わる古くからの教えがあります。

「3食全て冷たく、簡素な食事をしているわけではなく、昼に肉料理などボリュームたっぷりの温かいものを食べます」(今村教授)

 ドイツの学校の授業は基本的に午前中だけで、子どもたちは昼食を食べずに下校するため、両親のどちらかが昼に家に戻ってきて温かな昼食を用意することも多いそうです。

 毎晩パンにサラダ、と似通ったものを食べていて、よく飽きないものだと思う人も多いことでしょう。今村教授曰く、ドイツの人たちは比較的気に入ったものを繰り返し食べる傾向があるそうです。

 さらには、パンもチーズもソーセージも実に多彩で、パンにおいては世界一種類が豊富と言われているほど。その組み合わせを変えて異なる味わいを楽しめるのも、飽きがこないことに関わるそうです。

 また、ドイツ人がゆったりと時間を過ごすことを好む人たちであるというのは、記者もよく感じるところです。日本人は旅行へ行くと、ひとつでも多くの文化遺産や観光地を巡ろうとする人が多いですが、ドイツの人たちは異なります。

 1日観光に費やしたら、次の日は緑豊かなガーデンでゆっくりと読書を楽しむ、という過ごし方をする人たちによく出会いました。庭で本を読むなら、何も外国に来てやらなくてもいいのでは、と思ったりもしましたが、彼らにとって環境を変えてゆったりと過ごすこともまた旅の楽しみのひとつなのです。

「ドイツの人たちは自然をこよなく愛し、緑溢れた森林や草原に出かけ、おしゃべりを楽しむのが一般的休日の過ごし方です。そういった時間的ゆとりを共働き家庭にもたらすのがドイツ流食卓術なのです」(今村教授)

家事分担していない国の1位は日本


ドイツの食習慣「カルテス・エッセン」(5枚)

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