みそ汁・タオル・ストレッチで「美肌」になれる、とてもシンプルな理由

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みそ汁・タオル・ストレッチで「美肌」になれる、とてもシンプルな理由

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日々上昇する東京地方の最高気温。暑さといえば「汗」がつきもの。一般的にネガティブな印象がある汗ですが、実は悪いことばかりではないようです。

キーワードは「弱酸性のベール」

 5月も後半です。もうすぐ暑くなりますね。気象庁が5月20日(月)に発表した週間天気予報によると、今週末の東京地方の最高気温は29度まで上昇するそうです。

 気温が上がると、自然に気になるのは「汗」。その匂いなどから、汗は一般的にネガティブな印象があります。しかし、著書に『皮膚常在菌ビューティ!』(ワニブックス)がある日本爪肌美容検定協会代表理事で、肌育成スペシャリストの川上愛子さんは、汗が「美肌にいい」とポジティブに話します。いったいなぜでしょうか、川上さんに聞きました。

身近なみそ汁が美肌にどう役立つのか(画像:写真AC)



――汗は「美肌にいい」というイメージより、どちらかというと「ネガティブな印象」を持たれがちでは。

 一番大きな理由は「臭い」ではないでしょうか。私たちが生まれつき持つ「エクリン腺」という汗腺から出る汗は、ほとんどが水分のため、臭いの原因になるようなものは含まれていません。

 もちろん汗を長時間放置すれば匂いの原因となりますが、近年では日々の生活において清潔感が求められることもあり、汗そのものが「悪者」になった経緯があります。

 脇の下などにある「アポクリン腺」という汗腺から出る汗は、フェロモンと似たような性質があるため、独特の臭いを感じる場合があります。汗の種類によって分泌されるものは異なりますが、そのようなことが一般的に知られていないのが誤解の原因かもしれません。

――そんな汗がなぜ「美肌にいい」のでしょうか。

 肌の上に「皮脂膜(ひしまく)」という弱酸性のベールがあることは、皆さんも聞いたことがあると思います。この弱酸性のベールは、肌荒れや病原菌を防ぐのに大切な役割を果たします。

 このベールの元になっているのが、実は「汗」なんです。汗には人間の体を守ってくれる免疫「抗菌ペプチド」も含んでいるため、殺菌作用ももたらしてくれます。

朝一番の「ホットタオル」が効果的!

フェイスタオルを使うだけで簡単(画像:写真AC)



――もうすぐ暑くなります。気軽にできる「汗かき美容法」を教えてください。

「朝一番のホットタオル」「温かい飲み物」「眠る前のストレッチ」の3つです。

◆朝一番のホットタオル

 夏の肌はエアコンや紫外線で渇きがちです。そんなときに試して欲しいのがホットタオル。具体的な方法は次のとおりです。

①フェイスタオルなどのタオルを3分の2ほど濡らす
②タオルを優しく絞り、電子レンジで1分~1分20秒ほど度温める。温める時間は1分からスタートし、自分の好みの温かさを見つける。その際、アロマオイルのスプレーなどを吹きかけることもおすすめ
③タオルを広げて、熱すぎないか確認する
④タオルを顔の上にしばらく置く

 しっとりと汗ばみ血流も促され、香りの効果でリフレッシュされます。

◆温かい飲み物

 温かい飲み物は、エアコンで冷えた身体を温め、消化を助けてくれます。可能であれば、甘酒やみそ汁などの腸内細菌の栄養となるようなものがおすすめです。みそ汁の場合は、野菜などの食物繊維も入れると便秘の解消にも繋がります。

◆眠る前のストレッチ

 暑い季節は寝汗を嫌う人もいますが、眠る前の軽い汗は、皮膚に常に存在している微生物「皮膚常在菌」の活動に効果的という報告があります。ダラダラと汗をかく必要はありませんが、エアコンで冷えたまま眠らずに、軽くストレッチをしてから眠りましょう。具体的な方法は次のとおりです。

①仰向けになる
②足をお腹近くまで引き寄せる
③片足ずつ、つま先を床にタッチする

 仰向けになったままチャレンジできますし、腹筋にも効果的です。足を上げたままで左右に揺らせば、夜のむくみも少し楽になります。10回程度から始めて、無理なく続けてみましょう。なるべくゆっくり、腹筋を意識しながら行うことがポイントです。

※ ※ ※

 来たる夏に向けて、汗を有効活用していきたいものですね。

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